松江市街を通り抜け美保関方面へ向かうと、左手に澄水山が見えてくる。この麓に福原の集落がある。国道より左折して一本道を行くと左手に五十メートルほどの参道があり、長慶寺本堂、左隣に澄水寺観音堂が見えてくる。
御堂は三間四面で、行基菩薩作と伝えられる十一面観音(六尺立像)が、奉安されている。かつては和田義盛の三男、朝比奈三郎義秀の念持仏であったという。義秀は、願いを観音様に託して堂宇を建立し、ご本尊としたのである。創建当初は澄水山の山上にあり、明治七年に長慶寺の境内へ移建されたのである。昔は霊場巡りの難所に数えられていたが、今は小型車なら境内まで入ることができる。
同境内地には、秋葉三尺坊大権現をまつった小祠がある。また、毎月十七日には定例法要も行なわれている。
松江の市街から七キロも離れると、静かな山村のたたずまい。近所の素朴な人々が遠来の巡礼を気遣ってくれる。
やまたかく のぼりてみれば しむみずの ながれのすえは きよきたにがわ

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